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活性酸素の除去と食品食べ物
活性酸素による身体の錆は、老化や万病の元になります。呼吸によって体内に取り込まれた酸素の3パーセントは活性酸素という非常に反応性が高く、障害性の強い酸素になります。
活性酸素は身体に重要なタンパク質、脂質、核酸、遺伝子、DNAなどを傷つけて、生体を無差別に損傷していくもとになります。酸素の消費量の多い人ほど活性酸素が大量に作られ、それだけ老化が進んでいきます。
呼吸に肺に取り込まれた酸素の80パーセントは、血液に運ばれて、細胞の中のミトコンドリアで栄養素を燃やすために使われます。
その過程で酸素は電子を四個受け取って最後には水になって安定しますが、ミトコンドリアの中で酸素はすべて水に還元されるわけではなく、約3パーセントが電子一個の還元によって活性酸素になります。
そしてこれがスーパーオキシドといわれる活性酸素で一番の元になる活性酸素です。スーパーオキシドから活性の強い殺菌剤のオキシドールと同じ過酸化水素が作られ、そこに鉄イオンがあるとさらに活性の強いヒドロキシルラジカルができます。
活性酸素はこのように細胞内のミトコンドリアで作られる以外にも、肝臓やミクロソームで、薬や農薬などの毒物を解毒するとき、臓器移植や血栓などで一時的に血流が止まって再び流れ出すとき、白血球が細菌を殺すとき、放射線や紫外線を浴びたとき、糖尿病などでタンパク質が糖化されたときにも、酸素が活性酸素に変わることがわかっています。
周りの環境から、たばこの煙や大気中の窒素化合物などからも体内に取り込まれます。そして活性酸素は、細胞膜のリン脂質や遺伝子のDNA、タンパク質などを傷つけることによって老化を始め、がん、動脈硬化、炎症、リウマチ、脳疾患、糖尿病といった、多くの生活習慣病や現代病の引き金になります。
万病の元である活性酸素を除去していくためには抗酸化物質が必要になります。抗酸化物質には、ビタミンなどの他にポリフェノール、イチョウの葉、メラトニン、コエンザイムQ10などがよく知られています。
身体の中には元々、活性酸素を除去していくためのシステムである抗酸化システムがありますが、加齢に伴ってその働きが低下していくのと、鉄、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウムなどのミネラル分の摂取不足などにより、その働きが低下しています。
発芽玄米+納豆などの大豆製品をベースにした主食とビタミンやミネラルなどの微量栄養素をサプリメントで補う食事にしたうえで、各種抗酸化物質を積極的に補うことでシッカリト活性酸素を除去していく食事となります。
ピロリ菌の原因と除去治療について
ピロリ菌は、1983年にオーストラリアのウォレンとマーシャルが発見した菌です。ピロリ菌は、哺乳動物や鳥類の消化管に生息をしています。人では、胃の粘膜などに生息しています。主に乳幼児期に飲み水とか食べ物を介媒介して口から感染すると考えられています。
ピロリ菌は2.5〜4.0×0.5〜1.0ミクロンといったサイズのラセン状菌で数本の鞭毛を持っている細菌です。この菌は、鞭毛を活用していくことで胃の中を動きます。
菌類は普通、胃の中の強酸性の状態では生息することはできませんが、ピロリ菌は自らアンモニアを出し、胃酸を中和させ、胃粘膜の組織で増えていきます。
ピロリ菌が原因で起こる疾患が胃潰瘍と十二指腸潰瘍です。ピロリ菌が胃粘膜にとりつくと慢性炎症を起こし粘膜が萎縮して、萎縮性胃炎になります。
ピロリ菌は慢性萎縮性胃炎に密接な関係があり、萎縮性胃炎から腸上皮化生を介して胃癌を発生させると考える科学者もいます。
一般的な方法としてピロリ菌の駆除は抗生物質などが使用されますが、除菌がうまくいくと、何度も再発を繰り返していた潰瘍の再発がおさえられる 、維持療法が必要なくなる などの効果がでてきます。
ピロリ菌の除菌治療はプロトンポンプ阻害剤と抗生物質という組み合わせで行われます。PPIは潰瘍の薬で、胃酸の分泌を強力に抑える働きがあります。抗生剤はいわゆる抗生物質のことで、ピロリ菌を除菌する薬です。