病気と症状 治療 原因 予防の辞典 > 直腸がん
直腸がんの症状と治療について
直腸がんは、直腸にできる大腸がんの一つです。S状結腸がんと直腸がんの二つは、およそ大腸がんの60パーセントを占めいてます。直腸自体は大便が停滞してしまう箇所なので、その分がんの発生比率は高くなります。
直腸がんで注意すべき初期症状は肛門からの出血です。直腸がんの初期症状である肛門からの出血は、痔持ちの人に起こる出血と同じような出血があるので、自分でも自覚ができます。
肛門の出血は、直腸がんの症状の70パーセント程度見られ、血液と一緒に粘液の排出も起こるために、直腸がんの進行に伴ってくさい臭いを伴った排便があります。
初期の直腸がんでは、痛みの症状はあまりありませんが、がんが進行して直腸がんのサイズが次第に大きくなってくると、腹部の膨満や腹痛、または、肛門や臀部に放散していく痛みが起こってきます。
大腸がんの場合はその症状として何らかの便通異常が見られますが、直腸にがんが発生しても腸管の便通障害が発生するには、他の大腸がんよりかなりの時間がかかります。
直腸膨大部では、便通異常が起こりにくく、早期に症状があらわれにくいため、症状としてみられるときには、かなり進行がんになっている場合が大部分になります。
便通異常の症状が現れにくい直腸がんですが、がんの進行に伴って便が出てこない、便が細い、肺便後またすぐに行きたくなる、便秘がちになるなどの症状を示す便通異常や排便時の出血がみられるようになります。下腹部痛や肛門の奥のほうが痛いといった痛みを訴えることもあります。
直腸がんがあまり進行していないのに腸閉塞症を起こすこともあります。肛門などからの出血を頻繁に繰り返してしまうと、貧血の症状がひどくなり、めまいを起こすようになります。
直腸がんの治療では、かなり高い確率で、手術による治療が行われます。手術が必要な人にとっては、直腸のどの部位にがんができたのかということが特に重要になります。
欧米では、直腸の腹膜翻転部まで二つにわけて、上部直腸、中部直腸といいます。この部位にがんができた場合は、骨盤腔の側方にあるリンパ節に転移することはないようです。
その場合は、求心性といって、中央の腹部大動脈に向かう血管の分岐部のリンパ節に転移をします。
直腸がんで行われる手術は、直腸を含めて切除して、人工肛門をつくるのが一般的です。直腸がんはがんがどこに発生したかということが、手術をした後のクオリティオブライフの質や、予後を決定するうえで大きく関連しているようです。
直腸がんの症状について
直腸がんの症状では、便通がよくなかったり、便の後に出血などが見られたりとその症状は多岐にわたります。直腸がんの初期症状でよく見られるのが肛門からの出血です。
直腸がんの初期の頃におこりやすい肛門からの出血は、痔持ちの人は痔の出血ではないかと思われるほどの鮮血で、これは直腸がんの人によくおこりやすい症状なので注意が必要です。
直腸がんは、欧米化食が普及するにようになってから日本人の間でも罹る人が増加するようになりました。直腸がんは発生する箇所によってその症状には違いがでてきます。
直腸膨大部というところにがんが現れても便通障害が腸管に発生するには、他の大腸がんと比較してかなりの時間が経過が必要です。
直腸膨大部にできたがんでは、便が通りにくいという異常は起こりにくく、早い段階で直腸がんの症状が現れるときは、がんはかなり進行していると思われます。
直腸がんがかなり進行している状態になってくると、便通異常の症状も目に見えてひどくなり、便が出てこない、便が細い、肺便後またすぐに行きたくなる、便秘がちになる、出血もひどくなるようになります。
下腹部痛や肛門の内部の方に痛みが出てきたりといった症状を訴えるようになります。
大腸がんの検診を行って、便潜血反応が陽性であることを告げられ、大腸内視鏡検査をスクリーニングとして施工したら、直腸がんを検出したといった場合もみられます。
直腸がんの症状は、個人により状況に現れる症状は一律でないので注意をする必要があります。肛門からの出血は、比較的多くのがんの症例にみられるので、出血に気づいたら、すぐに専門医に見てもらうのが賢明です。
痔が原因で出血している事も多いので、がんからの出血か痔が原因の出血かをシッカリと区別する必要があります。
痔を患いながら、長く診察を受けずに投薬のみを受けていたり、市販の痔の薬を使用している人が、直腸がんが原因の出血を痔からの出血としてしまってそのままにしてしまうケースです。
痔の人にはこのような場合が多くみられます。病院を訪れたときには進行がんになっていて、人工肛門を余儀なくされるといった苦汁をなめてしまいます。
肛門から出血症状があったら一度、専門医での診断を受けることが賢明です。直腸がんは早期の場合であれば、治癒しやすいがんの一種です。そのためには早期発見と早期治療が必要です。