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甲状腺機能低下症の症状と対処法について
甲状腺機能低下症は、甲状腺から分泌されているホルモン量が足りなくなることから起こる疾患です。ホルモン量の低下は、更年期に現れる症状によく似た症状がでてきます。
甲状腺から出てくるホルモンは、命を支えるのに必要なエネルギーの産生や調節に必要な役割をしています。このホルモンの低下によって、まぶたのむくみや舌やくちびるなどが厚くなったりなどの症状がでてきます。
人によっては、髪の毛が抜けてきたり、眉毛が抜けてきたり、皮膚の乾燥した状態もでてきます。疲れがなかなかとれなかったり、無気力感、食欲の低下や消化器系の働きの不調から便秘など生命エネルギーなどの低下を感じます。
甲状腺機能低下症では、細胞の新陳代謝の流れが悪くなることから、体温が次第に低下をしていきますが、逆にライフスタイルの悪化から体温の低下を招いた結果として甲状腺の働きが低下している場合もあります。
普段から特に食生活などには、配慮が必要で、食性の合った食事をベースに、性質的に体を温めるような食物を摂るようにすることが大切です。又、運動やお風呂に入るなどの体を温める工夫も必要になります。
甲状腺機能低下症の原因と症状について
甲状腺機能低下症は、甲状腺で分泌されるホルモンの分泌量が少なくなってくる為に発症する病気です。男女比では女性により多く見られ、年齢的には40歳を超える女性に起こりやすいようです。
この病気の原因にはいろいろな要素が考えられますが、最も多く見られるのが、橋本病、甲状腺の手術をした後であったり、クレチン病、甲状腺の放射線治療を行った後になります。
甲状腺で分泌されているホルモンは、カラダ全体の新陳代謝を維持していく為に大切なホルモンです。甲状腺のホルモンの分泌が低下してくるとカラダの動きは鈍くなり、日中を問わず眠気が襲うようになり、カラダのだるさに加え記憶力などの脳力などの低下を感じます。
体熱の発生が悪化してくる為に、寒がりになったり、汗をかきにくくなったりします。カラダ全体にムコ多糖という物質ができるため、むくみっぽい顔や下肢のかたいむくみなどが出現し、体重が増加します。
また、筋肉がごわごわした感じで動きにくくなり、痛みを伴う痙攣をおこします。甲状腺機能低下症になると便秘がちになり皮膚は薄黄色でカサカサになります。動作の緩慢からさらに症状が進行すると精神障害なども見られるようになります。
甲状腺機能低下症になると、FTと呼ばれる甲状腺ホルモンの分泌量が減っていきますが、FTを出すTSHという催促ホルモンの量が増えていくのが特徴です。橋本病などで軽症のときは症状は、特にでませんが、TSHホルモンの量が増えていきます。
甲状腺機能低下症の症状と治療
甲状腺機能低下症は、女性に多く見られる病気です。この病気は甲状腺ホルモンの分泌量が少なくなるため起こるホルモン系の疾患になります。
先天的に甲状腺のホルモンの分泌量が少ない場合はクレアチン症になり、後天的にホルモンの分泌量が少ないときは、粘液水腫となります。年齢層に特に関係なく起こる病気ですが、性別では女性に多いようです。
甲状腺機能低下症の主症状は、むくみです。むくみの症状は全身にくまなく起こりますが、顔面におこりやすく、一見すると少し気力のなさそうな顔になります。
疲労感が溜まりやすいといった症状や身体の脱力症状、寒さに敏感になったり、食欲のわかないわりには体重が増えたり、また便秘といった症状も見られるようになります。
身体の動きが鈍くなり、会話するのにもユックリといった感じがあります。体温が低くなり、皮膚の乾燥が現れたり、髪の毛につやがなくなったりといった症状がでてきます。
女性では、月経過多や症状が悪化してくると無月経になったりします。眉は3分の1程度が薄くなったり下肢のむくみも目につくようになります。
甲状腺機能低下症の原因とされているのが自己免疫疾患です。一度、甲状腺の病気をした人で、上記のような気になる症状があらわれたら病院で診断を受けるようにしましょう。
機能低下症や機能亢進症などの甲状腺のトラブルのどちらでも不妊症になりやすいようです。シッカリ治療を行って甲状腺の数値が正常な範囲で落ち着いているようであれば特に心配はないようです。
甲状腺機能低下症で行われる治療で主なものが甲状腺ホルモンの投与です。
この治療は、ホルモンの投与が極わずかな量で行われ、甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンの計測を行って、その数値が正常範囲でおさまっていれば、調合した量を長期に服用していきます。
一般的に甲状腺ホルモンの服用は、一生続ける必要があると言われています。