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糖尿病は、合併症に気をつけましょう
糖尿病にかかって7〜8年ほど経過してくると様々な合併症が現れるようになります。糖尿病自体は、痛くも痒くも無く、直接、生命をなくすことはありませんが、恐ろしいのは、合併症です。
血糖値が高い状態は、AGE終末糖化産物ができやすい状態になり、血管や神経の障害を進めていきます。特に三大合併症として知られているのが、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、そして、糖尿病神経障害です。
急性的に現れる合併症として、糖尿病昏睡があります。これは、高血糖状態続くことで、意識を喪失するもの。血糖値が高くなると、血液の流れが悪くなり、細胞の代謝も悪くなることから器官や器官系の働きも徐々に悪くなってきます。
免疫力が悪くなることで、肺炎や気管支炎を起こしやすくなったり、膀胱炎など尿路系の感染を起こしやすくなったり、皮膚も免疫の低下から様々な感染症にかかりやすくなったりします。
血管の老化は、血液の凝固、溶解作用を低下していくので、血栓ができやすい状態になります。そのため、できた血栓が、剥がれて、血管をつまらせる、脳梗塞や心筋梗塞などの虚血性疾患を起こす率も高くなってきます。
神経の障害で怖いのは、傷害を受けても痛みが無いため、適切な処置ができなくなり、その箇所が腐ってしまって、壊疽などを起こし、最悪、切断などの処置をしないといけなくなることです。
不快な自覚症状がない糖尿病は、サイトキラーと呼ばれていますが、血糖値が高い状態がわかったら、初期の段階で、運動療法や食事療法などを徹底して、血糖値をコントロールすることが大切になります。
糖尿病の合併症の症状について
糖尿病は、血中のブドウ糖が細胞内に入らず、血糖値の高い状態が継続してしまう疾患です。初期の頃には、ほとんど症状がない為、徐々に病気が進行し、気が付いた時にはかなり症状が進行しているケースが多く見られます。
糖尿病になってから、凡そ7年から8年ほど経過してくると様々な合併症が起こります。糖尿病そのものは、特に不快な症状があるわけではありませんが、真に怖いのは、合併症といえます。
糖尿病の合併症は、細い血管のあるカ所で起こるものに、三大合併症と言われているのが、神経障害、網膜症、そして、腎症になります。太い血管で起こるのが、動脈硬化です。
神経障害は、神経に傷が入り、手足のしびれ、痛み、感覚の麻痺などが起こります。感覚が鈍くなってくるため、怪我をしたり、やけどをしたりしても気付きにくく、それらがきっかけで、化膿を起こしたり、傷がひどくなったりします。
網膜症は、目の毛細血管が傷つき、出血などを起こして、重症になると失明につながることも考えられます。腎症は、腎臓の働きそのものがわるくなることから、最悪、透析治療に進行することもあります。
血中のブドウ糖の濃度が高まると、動脈硬化が進行し、血管の老化から、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞や狭心症などにつながります。足の動脈硬化が進行すると、足の筋肉細胞への血液の供給が悪くなることから、歩行時に痛みを感じることもあります。
足の動脈硬化や神経障害などの状態が更に悪くなっていくと、壊疽や潰瘍へとつながり、最悪の場合、足を切断しなければならなくなったりするケースがあるので、やはり合併症には、予防など、十分に注意をする必要があります。
糖尿病の初期症状と合併症
糖尿病は食の欧米化などを原因に発症します。糖尿病の症状は気づかないうちに進行していきます。糖尿病での初期症状に気づくことなく長いこと放置をしておくと、やがて重篤なともなう合併症へつながっていきます。
糖尿病は、初期の段階で適切な治療を受けると同時に早めの生活改善が行うことが極めて大切になります。合併症を避けるうえでも糖尿病の初期症状を知って適切な対処を取るようにしましょう。
糖尿病はサイレントキラーといわれるように目だった初期症状はありません。糖尿病の人でハッキリとした症状がでてきた場合は、かなり糖尿病の病状が進んでいることが考えられます。
なので糖尿病にならないように予防をするためにも過食や運動が不足していないかどうか日常生活を観察してみて、糖尿病のリスクがないように工夫する必要があります。
糖尿病の症状がすすんでくると自覚症状がでてきます。糖尿病が恐ろしいのは糖尿病性腎症や糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害といった合併症などがでてきます。
高血糖の状態が長くつづく程、上記のような合併症がでてくる可能性があるので、喉が渇く 尿の量が多くなる 尿に甘いに臭いがするようになる、疲労しやすい インポテンス、陰部の痒みがひどくなる 手足のしびれ 視力の低下 体重の減少や足がつるといった症状がでてきた時には糖尿病の検査を受けるようにしましょう。
喉が乾き、水を多くとるため、尿量が増加します。糖尿病に罹っている人は、インスリンというホルモンのでかたが不足しているかうまく働かないため、高血糖の状態が続きます。
身体は高血糖の状態が改善しようと多量の水を欲し下げようとします。多量の尿が出ます。血糖値が正常に戻らない限り、水分をとってもでる一方になります。
身体の疲れやすさや倦怠感、尿中には亜鉛やマグネシウムなど身体にとって大切なミネラルをすてていきます。脳に必要な血液の量が減少し、頭がぼんやりとし、思考能力が低下していきます。
食欲が異常に増えます。糖尿病の初期の頃では、一時的にインスリンが過剰にでてくる時がそれに従って、食欲が増していきます。
過剰な食欲の割には太ることなく逆に痩せていく人もいます。糖尿病の症状がひどくなってくるとブドウ糖の代わりとして、体内の脂肪を燃焼することになりそれに従って体重が急激に減少していきます。
糖尿病の合併症の症状について
糖尿病で恐ろしいのは様々な合併症です。糖尿病自体は特に痛くも痒くもない病気です。しかし、糖尿病の真の怖さは、持続性の高血糖を放置したままいることで起こってくる合併症にあります。
慢性合併症には、糖尿病の人だけに起こる特殊なものと、かかりやすくなる病気があります。糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害は、糖尿病になった人に特徴的なもので、三大合併症といわれています。
糖尿病から起こるこうした合併症は、高血糖が長いこと持続したまま放置されることによって、それぞれの部位の毛細血管に障害が起こります。
糖尿病網膜症は、目の網膜に異常がおこるもので、進行するとやがて失明へとつながっていきます。
糖尿病腎症は、進行すると腎不全を起こし、血液の老廃物をろ過できずに透析療法を必要とすることもあります。
糖尿病神経障害は、全身に張り巡らされている神経に障害がでます。知覚神経に異常をおこしてしまうと知覚麻痺がおこってしまいますし、自律神経に異常が生じると消化器に症状があらわれたり、排尿障害を起こしたりします。
これらが糖尿病の三大合併症ですが、そのほかに糖尿病があるとおこりやすいものに動脈硬化症、高脂血症、高血圧、脂肪肝、白内障、感染症、皮膚炎、壊疽、関節症、骨粗鬆症などがあります。
血糖をコントロールすることを放置した状態が7年から8年続くと後で合併症というしっぺ返しをくいます。
糖尿病の合併症と歯周病について
糖尿病になって7〜8年ほどすると様々な合併症が起こってきます。そのなかでも口腔内に起こる合併症に歯周病があります。歯茎が次第に侵されてくる糖尿病性歯周炎がこれにあたります。
糖尿病性歯周炎は、普段からケアが念入りにされていない歯周組織は、歯肉炎を起こしていて、糖尿病により、さらに助長されいる状態です。
糖尿病から何か特別な菌が存在しているということではなく、歯周病の状態そのものは同じです。但し糖尿病自体、歯周病になりやすくなる病気といえます。
コラーゲンの存在がこの糖尿病から起こる歯周病に関係しているようです。現在、コラーゲンの代謝における合成の抑制と分解の促進の面から研究が進んでいます。
一般に歯周病は、歯肉だけに炎症を起こす歯肉炎から歯肉内部にある歯根膜や歯槽骨まで破壊される歯周炎へと進行し、ついには歯を支えられなくなることもあります。
適切な歯のケアや必要な栄養素を適度に補うことなどのコントロールが出来ている人は特に心配はありません。
但し、糖尿病を持っていると血管壁の脆さ、白血球の機能低下、コラーゲン合成機能の低下などの重大なトラブルが見られうようになり、歯周組織の破壊が進みやすく、治るのも遅れがちになります。
糖尿病を持っている人は、歯石が付着していたら、歯科医でとってもらうようにしましょう。歯周組織の血行障害、出血の予防、粘膜の強化、歯や歯槽骨の強化のために、コラーゲンを始めとして、ビタミンCやカルシウムなどを十分に補給する必要があります。
コラーゲンは歯周組織の主なタンパク質ですが、糖尿病性歯周炎になると、このコラーゲン合成が障害されたり、コラーゲン破壊が促進されたりします。
糖尿病をコントロールし、コラーゲンを補えば、歯周疾患の重症化を抑えることは可能になります。 また、ビタミンCは、組織同士を結合させるコラーゲンの合成を促進するので、歯と歯茎の結合を促し、毛細血管を強化して出血を防いでくれます。