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一過性脳虚血発作の症状と対処法について
脳卒中のなかには、脳出血と脳梗塞がありますが、最近、増えているのが脳梗塞です。一過性脳虚血発作は、発作を起こしてしまう前の前触れの症状として、注意をしておく必要があります。
動脈硬化を起こしている血管壁から血栓が剥がれることから、それが脳の血管に運ばれて、ひっかかって起こります。他には、血管壁が痙攣した状態になることで、血圧が急低下することから起こる場合があります。
一過性虚血発作を起こすと、軽い言語障害、半身不随、又、片目の視野が喪失する、めまい、軽い知覚麻痺などが数分から数時間の間隔で起こります。発作は、一時的で改善するため、重篤な症状につながる前にシッカリと対処しておく必要があります。
発作を起こした時には、身体を安静にして、倒れたところで、そのまま身体を横にして、身体を温め、身体がユッタリとした状態にすることが大切です。早期に専門医の診断と治療を仰ぐことが大切になります。
本格的な脳梗塞へと進行してしまうと、生命を失う危険性が高くなります。たとえ命が助かったしても、重篤な後遺症から、その後、不自由な体となることがあるので
特に高血圧や脂質異常症、糖尿病などの疾病を持っていて、脳梗塞のリスクが高いと思われる人は、一過性脳虚血発作の症状を詳しく知って、万が一起こった時には、理にかなった対処法を取れるようにしておきたいものです。
一過性虚血発作の原因と危険性について
一過性虚血発作は、血液の流れが一時的にストップして、その結果として手足にしびれや麻痺した状態が現れ、その症状が時間以内に自然となくなっていく病態のことを言います。
発作が起こる原因は、動脈硬化によって発生した血栓が、血管壁から剥がれてしまい、剥がれた血栓が、抹消部分に流れてしまうことから塞栓状態になることや他には、低血圧、心房細動なども原因となります。
こうしたことから一時的に血液の流れがストップしてしまうことで、動脈での血液の流れがとどこおることから、上記のような症状が起こります。ごく短い時間で元にもどるのは、まだ血栓が小さく溶けてしまうからです。
一過性虚血発作を起こしても、症状がごく短い期間に改善されてしまうと軽視されてしまいがちで、その為、次の発作が起こったときはかなり重篤な状態を招いしてしまうことも多々あります。
統計によると数年以内に約3割の人が発症するとされています。又、既往症を持っている人は、そうでない人と比較して、凡そ15倍も脳梗塞のリスクがあるとされています。
一過性虚血発作に気付いたら、重篤な症状につながらないように、専門医での診断を受け、適切な治療を施すことと、食生活を中心に生活習慣の改善に取り組むことが大切になります。
一過性虚血発作 TIAについて
一過性脳虚血発作 TIAは、発症から24時間以内に症状がなくなるものと定義をされていますが、TIAの多くは、数分から長くても数十分で症状が消失するものが大部分です。
その為に脳梗塞を起こしていることに気付かないで、単にストレスや疲労から起こっているのだろうと自分で判断をしてしまいがちです。しかしTIAの症状があると確実に脳梗塞の発作を起こす確率が高くなっています。
一過性虚血発作 TIAの起こるメカニズムを見てみると。脳梗塞のTIAは、できたばかりの血栓が、自然にとけてなくなるために起こります。TIAの多くは、アテローム血栓性脳梗塞の前触れとして起こります。
特に多いのが、頸動脈の動脈硬化によるものです。 頸動脈は頸の左右を走る血管で、脳へ血液を送っています。 頸動脈の動脈硬化によってできたアテロームをおおっている膜がやぶれてしまうとそこに血小板が集まってきて、血栓をつくります。
この血栓が脳へと流れていき、脳の血管を詰まらせると、血流が途絶えてTIAの症状があらわれます。 血小板が主体である血栓にはフィビリンが主体の血栓に比べて、溶けやすいという性質があります。
できたばかりの血栓は特にもろいため、血管を詰まらせても、すぐにとけてしまうことがあります。 短時間で血栓が溶ければ、血流は再開して、同時に症状もなくなってしまいます。
もしTIAの症状が起こっていると気付いたら早急に脳神経外科などで検査を受ける必要があります。脳梗塞は早めの治療を行うことが極めて大切になります。
脳梗塞の症状/TIAには早めの対処を
脳梗塞はその症状をよく知って早期の対処をすることが極めて大切になります。脳梗塞は、血管が血栓によってふさがれてしまい、その先にある脳の神経細胞に必要な栄養や酸素が届かなくなってしまう病気です。
脳は身体の司令塔なので、必要な栄養や酸素が行き届かなくなってしまうと片麻痺や言語障害、イメージができないなど重篤な症状を起こしてしまいます。事前にそのサインを見逃さないようことです。
脳梗塞で気をつけるべき症状にTIA、一過性虚血発作があります。脳の血管が詰まりかかっているサインは突然に発症するので見逃しやすいです。
ちなみに他の脳卒中を見てみると、脳出血の症状としては、頭痛、嘔吐や意識障害などの症状が起こり、クモ膜下出血では、ハンマーで殴られたような激しい頭痛が起こります。
脳梗塞であってもその詰まりの度合いにより、意識の喪失がなかったり、身体の片側の麻痺や言葉はでてこない、バランスがとれない、物が二重に見える、食べ物が飲みこむのに困難を感じるとかなど様々です。
一過性虚血発作では、急にろれつがまわらなくなる、手の震顫、片側の手足の力はいらない、持っていたはしを落とす、身体の半分の感覚がなくなる、二重にものが見えたり、片側の視力の喪失がでてきたりします。
一過性虚血発作の場合では、数分以内にその症状がなくなったり、一日ほどでなくなったりとあるのでそうした特長をしって適切な対処をしておくことが大切です。この段階では詰まった血栓が自然に溶けたりして大事にいたることがありません。
ただし、血栓がつまりやすい状態が血管にあるためにそのまま放置をしてしまうと3年から5年ほどして本格的な脳梗塞になる確率がかなり高くなります。
TIA、一過性虚血発作がの段階で適切な治療を受けておけば、重篤な症状にいたらいわけなので、気になる症状がある時は自己判断をしないで専門医の診断を仰ぐようにしましょう。