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胆石症の原因から考える食生活の改善について


胆石症の原因の多くはコレステロールの増加が関係しています。胆汁の成分であるコレステロールは、胆汁酸やレシチンにより溶けていますが、高タンパクで高脂肪の食事を摂っていると胆汁に含まれたコレステロール量も自然と増えていきます。


その為、コレステロールが過剰となり、胆汁酸等で溶かされないままに、結晶化してしまいます。コレステロールが主成分の胆石は、コレステロール結石と呼ばれていて、胆のう部に多くできます。胆石症の7割強はコレステロール胆石です。


反対に低たんぱく質で低栄養状態が、長く続いても胆石症になります。低たんぱく状態は、胆汁成分の一つであるビリルビンをカルシウムと結合しやすい物質へ変えさせ、ビリルビンカルシウムという結晶(ビリルビン胆石)をつくります。


ビリルビン胆石は胆管部分に発生します。栄養状態が改善された現代にあっては、胆石症に罹る人の3割弱ほどになっています。


胆石症でよく見られる症状は、腹痛、発熱、黄疸です。その中でも腹痛は胆石症の60%以上に見られます。軽い痛みが、腹部から背中部分にかけておこるものから、ころげまわる程の激痛(疝痛発作)に襲われることもあります。


脂肪分の多い食事や食べ過ぎた後から、30分から1時間ほど経過して位に発症することが多く、右あばら骨の下からみぞおちのあたりにかけて、さし込むように痛みます。痛みは数時間も続いて、吐き気をともなう場合もあります。


疝痛発作は、胆のう結石に多く見られる症状で、高熱が出るときは、胆のう炎や胆管炎を併発している場合があるので、注意が必要です。


無症状胆石と呼ばれる全く症状が出ないものもあります。一生発作の出ない胆石症の人は、全体の3割程度にのぼります。無症状胆石は自覚症状がほとんど無いことから、健康診断等で発見されることが多い。


胆石症は、症状の有無にかかわらず、胆石ができない食生活に切り替える必要があります。エネルギー量の高い欧米化した食事から、脂肪分の少ない和食への変換が必要です。腹7分程の食事量を目安に、食べ過ぎに注意をしながら良く噛んで食べるようにしましょう。





 

胆のうポリープはがん化予防の為に検査が必要!


胆のうポリープは、胆のうの内壁が隆起した病変です。ポリープがあっても自覚症状が特にないため、人間ドックや健康診断を受けた時、エコー検査で偶然に発見されることが多い病変です。


成人の5〜10%は、胆のうポリープをもっていると言われていて、男女を問わず年齢層では、40代〜50代に多く見られます。胆汁に含まれているコレステロールが胆のう壁に付着したものがほとんどです。


多くは良性のポリープで、発見される時は複数個見つかる事が多い。その他に炎症性ポリープや過形成ポリープ、胆のう腺腫があります。


胆のう腺腫の場合は、良性であっても悪性化しやすい為、定期的な検査が必要になります。すでにサイズはが10mm前後まで拡大している場合は、胆嚢がんの疑いがあるとされます。


胆のうポリープが見つかったら、良性悪性を調べるため精密検査を行います。胆のうは、組織を採取しての検査ができないため、腹部エコー検査や内視鏡検査などの画像検査が不可欠。


ポリープのサイズ、数、形状がハッキリしてくるとポリープの種類も判断できます。有茎性のものは良性で、無茎性では悪性と判断され、有茎性であってもサイズや形状により悪性の判断がされます。


良性のポリープについては治療は行いませんが、がん化の可能性もあるので定期検査を行って経過観察をする必要があります。通常、5mm以下のサイズのポリープは1年ごと、10mm以下のものは6ヶ月の期間をとって行われます。

 




 

胆石症の原因と部位別症状について


胆石症は、胆汁のビリルビンやコレステロールなどの成分が固まって石となったものです。胆石ができても胆のう内にある場合は症状が現れないので、以前は気づかないケースが多かったですが、画像診断の精度が上がっ事で見つかる事が多くなりました。


高脂肪の欧米化した食事を摂る機会が増えてきた事で、日本でも、脂質やコレステロールの過剰摂取に影響され、成人の10〜20人に一人の割合で胆石症が見られます。肥満気味の中高年の女性に比較的多いです。


日本人に多いのはコレステロール胆石と呼ばれるものです。肝臓が、胆汁酸とコレステロールを材料として胆汁をつくるときに、過剰に入ってきたコレステロールが溶けきれずに結晶化していったものです。


食後、上腹部の不快感や腹部膨満感がある人もいますが、症状のないことが多いようです。胆石が動いたり、胆管につまったりした時に、みぞおちや右脇腹に激しい痛みが起こったり、嘔吐や吐き気を起こしたり、


背中のはりや痛み、多量の汗が出るなどの症状が見られます。特に食後1時間程経過してから症状が現れる事が多く、30分から1時間程で症状が緩和されていきます。石が動くことで再度症状を繰り返す場合が多くなります。


胆のう内にある胆石は、混合石が多く、石が数多く見つかっても特に症状はでてきません。胆のう管にある胆石では、胆のう管の出口付近でつまってしまうと、内圧が上昇する事で激しい痛みが起こります。


総胆管の胆石は、総胆管内でつまるタイプで、筋肉にけいれんが起きたり、内圧が高まり激しい痛みが起こります。総胆管内でつまると、胆汁の流れが悪くなる事で、細菌感染しやすくなったり黄疸が出てくる事もあります。





 

胆嚢炎の症状と治療法などについて


胆嚢炎は、胆嚢の細菌感染から起こる炎症です。胆管炎と一緒に発症することが多いです。胆嚢の炎症は、白血球数の増加、赤沈やCRP値などの数値が上がる事や炎症反応からわかります。


胆嚢や胆管で起こる炎症は、主に大腸菌などの感染から起こります。特に結石が胆嚢や胆管で詰まってしまうと胆汁の流れ滞ってしまう為、細菌が胆汁から感染しやすくなります。


胆嚢炎を起こしている人は、肝臓のトラブルを抱えていることがよくあり、胆石をともなっていることが多いです。腹部超音波検査やCTで胆嚢の腫大がわかりますが、胆石、胆のうポリープ、胆のうがんなどがないかが検査されます。


主な症状では、急性の場合は、悪寒を伴った高熱です。それと同時に腹部の上部の方に痛みが出たり、食欲の減退、腹部が張った感じがなどが見られます。


腹部の痛みは、ひどい鈍痛から激痛をともなうなど様々ですが、痛みが長いこと続いて次第に強くなっていきます。又、胆汁の流れが悪くなる事から皮膚や粘膜が黄色くなる黄疸があらわれることがあります。


慢性の場合は、腹部の上部に痛みが起こり熱が継続することがよく見られます。胆嚢炎が進行すると、炎症が腹膜までに及び腹膜炎を発症させたり、血液を介して身体全体に細菌感染が拡大し、敗血症から生命を失う事もあります。


胆嚢炎の治療は、炎症を抗生物質で抑え、症状がひどい場合は、手術による治療が行われます。胆嚢炎にかかったら、脂肪分を控え、食べ過ぎ、飲み過ぎ、過労やストレスを避けるようにすることが大切です。

 

胆石の治療(手術)について 5


胆石は、胆管や胆のうに結石ができる病気です。胆石になると大概激しい痛みの症状をともないます。痛みが激しい場合は病院での治療になります。


胆石を発症すると、強烈な腹痛の症状から始まって、人によっては発熱症状を起こす場合もあります。


また、時間の経過とともに黄疸がでてくることもあります。腹痛、発熱、黄疸を胆石の代表的な症状で、単独で現れる場合も多く見られますが、なかには一緒にでてくる出る重症な胆石もあります。


胆石症になりやすい人は、肥満した経産婦、脂っこい食事を過食している人、次いで全人口の約10パーセントといわれる無症状の胆石保管者の順になります。


このような人たちは脂っこい食事を極力さけるようにします。食事のリズムが狂ってくると、胆汁が胆のうのなかに長くとどまって発作を誘発します。


胆石は疝痛発作で簡単に発見することができます。特に症状がない場合は、超音波、エックス線、ファイバースコープなどを使用して診断されます。


胆石で疝痛発作がおこったときは、安静にすることが大切で痛みがある箇所に温湿布などの手当てを施しますが、強度の炎症をおこしているときは、冷やす処置もとられます。


痛みがひどいときには、注射がされたり、抗生物質などの投与が施されます。胆石発作が続くときは手術がおこなわれます。手術が行われるときには、十分な検査を行って的確な判断が必要になります。


胆石も食の欧米化が大きく関係している予防のためには脂肪分の多い食事や動物性タンパク質の量を減らしていくことが大切になります。

 

胆管 胆嚢の病気記事一覧

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  • 胆のうポリープはがん化予防の為に検査が必要!
  • 胆石症の原因と部位別症状について
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  • 胆石の治療(手術)について 5