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慢性膵炎の症状と治療法(食事制限)について


慢性膵炎は、長期に渡ってすい臓の細胞が壊されて線維化し、やがて、すい臓の縮小や働きが失われていく疾患です。インスリンやアミラーゼ等内外分泌の働きが低下する事で、消化不良など全身に影響が及びます。


急性すい炎の場合は、治療を行えば、すい臓の細胞がもとに戻りやすいのに対して、慢性すい炎の場合は、軽症であっても一度線維化した細胞は元通りに戻ることはありません。また、急性すい炎から慢性すい炎へ移行することはほとんどありません。


原因の6割は、アルコールの過剰摂取です。その他、胆石が原因になったり、原因が特定できない突発性のものもあります。


慢性すい炎の症状で、最も多いのが腹痛です。腹痛が続く時期を代償期と呼ばれますが、この時点ではまだ、すい臓の機能はかなり保たれています。


進行するに従って、腹痛は軽くなっても、すい臓の細胞の大部分が破壊され、機能不全に陥ります。この時期を非代償期といい、脂肪便や下痢などの症状が特徴です。また、内分泌機能(インスリン分泌)も悪くなっているので、糖尿病を併発しやすくなります。


代償期の治療は、腹痛を抑え、すい臓の細胞の破壊を食い止めることが目的となります。痛みを抑えたり、消化を補助する為の薬物療法が主になります。


すい管に狭窄しているヶ所があったり、すい石の存在が確認できている場合は、内視鏡的治療が行われます。改善状態を伺って、狭窄したヶ所を切除する手術などを行う場合もあります。


非代償期へ進行している場合は、すい臓の機能を維持するための治療が行われます。又、糖尿病を併発している場合には、インスリンの投与をしたり、消化吸収にトラブルがある場合は、消化酵素を補って消化を助ける処置がとられます。


アルコール摂取を控える事はもちろんですが、脂肪分を控える等の、食事制限も必要(穀物、豆類、野菜類などの伝統的和食が推奨)です。






 

急性膵炎の症状と原因や治療法について


急性膵炎は、膵臓が分泌する酵素により自分の膵臓や周囲の臓器を消化してしまう疾患です。酵素の分泌量が増えたり、膵液の流れが悪化する事で起こります。


急性膵炎の原因が特定できるものは凡そ5割で、残り半数は原因がハッキリとしていません。原因が特定できているものの中で多いのが胆石による乳頭部の閉塞です。特に日本人に多く見られる原因です。


欧米人ではアルコールが原因の場合が多いようです。又、手術や外傷により、膵臓の組織が障害を追って急性膵炎を起こす場合もあります。


みぞおち部や左上腹部に腹痛が起こります。背中に痛みが起こる場合もあります。痛みの程度も軽い痛みから激痛まで多岐にわたります。飲食後数時間経過してから、腹痛、吐き気、呼吸困難が起こるのも特徴です。症状が重くなってくると、意識障害、血圧低下、呼吸困難、腎機能低下を併発する場合もあります。


治療の基本は、絶対安静の為、入院が必要になります。絶飲絶食で、膵液の分泌を抑えるための処置がとられます。痛みに対しては鎮痛剤の使用され、酵素活性を抑える薬剤も適宜使用されます。


大量輸液や薬物療法を行っても、症状が治まならない場合は、動脈内持続注入療法が行われます。症状が緩和していても、膵臓の働きが良くなるには、時間がかかってしまうので、完全に治癒するまでは時間が必要になります。


長引くことで、慢性膵炎に移行する場合もあるので注意が必要です。胆石が原因となっている場合は、除去が必要です。


治癒した後は、生活習慣の改善が必要です。膵臓に負担をかけないように、規則正しい生活を心がけることです。栄養素のバランスのとれた食べ物の摂取やアルコール、脂肪分の多い食べ物は控えるようにしましょう。





 

急性膵炎の原因と治療法、再発防止について


急性膵炎は、膵臓を自前の膵液が消化してしまう事で、膵臓に急激な炎症を起こす疾患です。膵液の流れを悪くする事が急性膵炎の引き金になりますが、その主な原因となるのが胆石とアルコールの過飲です。


多量のアルコールを飲むとと膵液の分泌量が増加し、膵液の流れが滞るようになり、膵管の内圧が上がってきます。胆嚢から胆石が下りてきて乳頭部で詰まった時にも、膵管の内圧が次第に上昇するようになります。


急性膵炎の発作は、脂肪分の多い食べ物やアルコールを摂り過ぎたりした数時間後に発熱や嘔吐などの症状が見られます。症状が重い人の場合は、血圧が低下する事から起こるショック症も見られます。


検査は、血中や尿中に含まれているアミラーゼの量を調べたり、血液検査を行ってCRPなど炎症に関する数値を調べます。腹部CT検査、腹部超音波検査を行い膵臓や膵管の状態、炎症の進み具合などを調べていきます。


治療としては、膵臓が働かないようにする事が第一になるので、入院して安静を保ち、絶食していきます。


膵臓を働かせないことが第一なので、入院して絶食して、安静を保ちます。急性膵炎になると脱水症状を起こしやすくなる為、点滴で補います。症状が軽い場合は2日程絶食を行うことで治癒する場合もあります。


抗酵素薬、鎮痛薬、抗菌薬の3種類の薬の点滴が行われます。抗酵素薬は、膵臓の消化酵素の働きを抑える薬です。鎮痛薬は痛みを和らげるため、抗菌薬は感染を防ぐ事が目的です。


重症急性膵炎の場合は、多臓器の不全が起こってくる事から、24時間体制で治療するICUに入ります。全身の管理に加え、破壊された膵臓より血中に流出した有害な物質を除去する血液浄化療法が行われる場合もあります。


治療後は、生活習慣病を起こしやすい欧米型食事は控えるようにして、アルコール類の多飲はもちろんですが、食べ過ぎにも十分を気をつける必要があります。




 

急性膵炎の症状と治療法について


急性膵炎は、膵臓がつくる消化酵素で自分の膵臓を壊してしまう疾患です。膵臓は、強力な消化酵素を含んだ消化液を分泌しています。膵液は、十二指腸に送られてから活性化し、食べ物の消化を助けるのが通常の働きです。


何らかの要因により膵液が膵臓内で、想定外の活性化が起こる事で、自分の膵臓を破壊していきます。症状がひどくなると膵臓の周囲にある組織や臓器を破壊することとなり、生命のリスクも高める事になります。


急性膵炎の原因は様々ですが、最も多いのはアルコールの過剰摂取と胆石症です。アルコール性膵炎は、日本酒に置き換えると日3合以上を毎日10年以上にわたって飲み続けている人に起こりやすく更に暴飲暴食をキッカケにして起こります。


胆石性の膵炎では、胆石症の疼痛発作を起こしている時に急性膵炎になりやすいので、発作を繰り返している場合は、早期に胆石を取り除く治療を受ける必要があります。


症状として、膵臓痛と言われる激しい痛みが上腹部に起こります。痛むヶ所は、主にみぞおち周囲に多くなります。身体の中央よりもやや左のヶ所が痛み、背中に痛みが現れる場合もあります。通常の痛み止めを使用してもなかなか効き目が見られません。


激しい痛みは、一定の強さを保ちながら続きます。発熱、吐き気、嘔吐を伴う場合もあり、症状が進行するとショック症となり、心不全や呼吸不全、腎不全などに陥り、生命の危機を招く事にもなります。


食べ物や水分を口にすると膵液が分泌されてしまうので、絶食は治療の基本です。激しい痛みを抑える為に鎮痛材が必要になります。循環血液量を増やす為に点滴による輸液、補液を行います。


又、膵臓の自己消化を防ぐ事を目的に抗生物質などが使用されます。自己消化が広がって、感染性膵壊死が現れるなど重症の場合は、手術を行う事もあります。






 

膵炎の原因と治療法について


膵炎には、急性のものと慢性のものがあります。急性膵炎では、腹部の上部に激しい痛みが起こります。背中に痛みが放散したり、吐き気や嘔吐を発熱も見られます。重症になることが多く、ショック状態に陥ることもあります。


慢性膵炎では、背中に痛みが放散する傾向が傾向が強くなり、体重の減少、下痢や脂肪便などが現れます。慢性状態がひどくなると、胆汁の流失障害が起こり、黄疸症状や腹部にしこりが現れる事もあります。


急性膵炎の原因では、胆道の病気や胆石症、お酒の飲み過ぎから耳下腺炎、猩紅熱等があります。慢性膵炎は、膵臓の組織が壊れ、繊維線維化して、膵臓の働きが機能しなくなることから起こります。


多量のアルコールを飲む習慣などから慢性化することが多いとされています。又、膵液が流れる膵管に石ができることがあります。


血液検査で、アミラーゼの数値が高くなることと腹部の所見により診断されます。慢性膵炎になると、膵臓が萎縮している状態や石ができている状態などをCT等で確認することができます。


治療法は、内科的治療が主になります。急性の場合、飲食は禁止。メシル酸ガペキサート等を使って点滴を行います。抗生剤や膵液の分泌を抑える薬を使用します。手術を行う場合は、血腫が出来た時になります。


慢性の場合、内科的治療とアルコールや脂肪分の摂取の制限を行います。慢性膵炎が進行すると、膵臓がんとの区別が難しくなり、最終的に手術が行われるケースもあります。





 

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