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前庭神経炎の検査と治療法について


前庭神経炎は、片側の耳の前庭神経の機能が急激に喪失してしまう疾患です。前庭神経は、身体のバランスを保つための情報を脳に送っている神経の為、障害を受けると、バランスを保つことがなくなります。


その為、突然激しい回転性のめまに襲われたり、同時に嘔吐などの症状を起こします。めまいがひどくなると歩行することが困難になり、その状態が1週間ほど続く場合もあります。通常の生活に戻るのに数週間かかる事もあります。


前庭神経炎の原因は特定できていませんが、風邪などの上気道感染に引き続いて起こるケースが多いことから、ウイルス感染が原因と考えられています。年齢層も広く、男女差もありません。


眼振検査では、左右どちらかの耳に平衡機能が低下していることが分かります。突発的な発症や難聴が現れていない場合は前庭神経炎と考えられますが、他のめまいを起こす病気、内耳炎、聴神経腫瘍などの可能性を考えての診断が行われます。


治療は発病後数日は身体を安静にして、嘔吐を抑える薬を使用しながら、栄養補給を行います。多くは嘔吐がひどく、強いめまいで歩くこともままならない状態のため、入院して治療します。


普通、2〜3日は起きられませんが、めまいが治まってきたたら徐々に身体を起こし動かすようにします。歩行が可能になったら積極的に歩いた方が平行機能の回復も早いと言われています。


前庭神経炎の予防法はありませんが、片側の耳が前庭神経炎を起こした人が、もう一方の耳にも起こりやいというような傾向は特にありません。めまいが治まっても、前庭神経の障害が見られる場合もあるので注意が必要です。





 

耳性帯状疱疹の症状と治療について


耳性帯状疱疹は、体内に潜んでいた帯状疱疹ウイルスが体力の低下、免疫力が弱くなっている時に活動を再開する事で起こる疾患です。耳性帯状疱疹になると、はじめに外耳道や耳介に激しい痛みが起こった後、数日経過して紅伴の水疱ができます。


水疱は外から見える耳介にできることが多く、左右どちらか片側に現れます。又、皮膚症状のほか、ウイルス感染した神経によっては、顔面神経麻痺や耳鳴り、難聴、めまいなどの症状が同時に起こる事もあります。


顔面神経麻痺で、三叉神経に影響が出てくると目を閉じれなくなったり、舌咽神経に影響が出てくると嚥下障害や口がうまく開く事ができなくなる等の症状が現れます。痛みや痒みは、10日以内で治まることが多い。


但し、早期の段階で治療を開始せずに対応が遅れてしまうと顔面神経麻痺、めまい、難聴が残ることがある為、早めに医療機関を受診することが大切です。特に片側の耳周辺部に赤みを帯びた紅斑が現れたら注意が必要です。


検査段階では、症状を診るほか、採血してウイルス感染の有無を検査します。


耳性帯状疱疹の治療は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と、抗炎症に必要なステロイド薬、痛みを抑える消炎鎮痛剤による薬物療法が基本です。


特に、抗ウイルス薬は帯状疱疹が出始めた早い段階に用いると効果があります。仕事上に起こる過度なストレスからの体力低下、免疫力が低下している時に帯状疱疹になりやすい為、余計なストレスをためない為に治療中は安静が必要です。


 


 

真珠腫性中耳炎の症状と治療について


真珠腫性中耳炎は、中耳側に鼓膜の一部が凹み袋状となり、凹んだ箇所に耳だれなどがたまっていく事で、真珠のような白い塊ができる疾患です。真珠腫ができる原因は、まだ解明されていません。


真珠腫が悪化すると炎症から炎症性の物質が作られます。炎症性物質には、骨を溶かしてく作用があり、耳小骨や周辺の骨等を溶解し破壊していきます。その為、様々な症状や合併症が引き起こします。


初期の頃はほとんど症状は現れません。悪化していくにつれ、悪臭を伴う耳だれが現れてきます。炎症物質が耳小骨が壊す段階になると鼓膜から入ってきた音を増振して内耳に伝えることができなくなるため、聴覚の働きが低下します。


内耳の蝸牛まで壊されてくると、音を感知する働きが鈍くなり、振動を上手に伝達できなくなると難聴が重症化していきます。真珠腫性中耳炎が進行すると様々な合併症が起こります。


身体のバランスに関係する半規管に影響を与えるようになると、めまいが起こります。また、耳小骨周囲にある顔面神経に障害を受けると顔面の神経が麻痺し、顔が歪んだり、痙攣を起こしたりします。


脳との境界の骨が破壊されたり、炎症が長引くと髄膜炎や脳腫瘍などの頭蓋内の病気を引き起こす事もあります。悪臭のある耳だれがある場合は、早急に専門医での診断が必要です。


治療は真珠腫(カス)を取り除くための手術が必要です。除去がうまくいき中耳内の気圧が正常になると症状も落ち着きます。但し、場合によっては抗菌薬を使用し、保存療法を行うこともあります。


手術を行う範囲は、重症度は合併症の現れ方で変わります。真珠腫の周辺には重要な神経などが多く、手術の際にはこれらの神経を傷つけ、合併症が起こる事があるため、早期の治療が望ましい。


術後は、真珠腫の有無を検査するだけでなく、聴力の回復の具合や合併症が起こっていないか等も検査する必要があります。




 

耳垢塞栓の症状と治療について


耳垢塞栓は、通常、自浄作用によって排出される耳垢が、外耳道を塞いだ状態になり圧迫感や詰まった感じ、難聴等の症状が現れるようになります。


耳の手入れを時々する人にはあまり見られませんが、寝たきり人、何年にもわたって耳掃除をしない人に起こることがあります。但し、正しい耳の手入れしていないと、耳垢を外耳道の奥の方へ、移動させることになり、かえって耳垢塞栓の温床となります。


耳垢には乾燥した耳垢と湿った耳垢があります。日本人では80%以上の人が乾いた耳あかのタイプだと言われています。傾向として、耳垢塞栓は、少し湿った耳垢の人に多く見られます。


耳垢が多量にたまっても、ごく小さな隙間があれば音は通りますから、日常生活に差し支えはありません。耳垢塞栓は、かゆみや痛みといった症状もなく、耳垢で外耳道が完全に閉塞してから初めて、難聴や軽い耳鳴りが起こります。


外耳道を完全に塞ぐほどの耳垢は、自分で除去することは困難になり、無理に取り除こうt9尾すると傷をつけ、外耳道炎などの原因につながります。耳鼻咽喉科を受診して治療を受けることが大切です。


病院での治療は、耳垢水と呼ばれるグリセリンと重曹、水の混合液を点耳し、1日置いて耳垢を柔らかくします。洗浄、吸引することで、たまった耳垢を簡単に取り除く事ができます。炎症が外耳道に起こっている場合は、耳垢を取り除いた後、抗菌薬が使用されます。


耳垢は、外耳道上皮や角化物、耳垢線からの分泌物です。本来、抗菌作用や潤滑作用を持ち、耳を保護する働きを持っています。その為、頻繁に耳垢は除去することは、逆に自然の働きを阻害する要因にもなるので、頻繁に取り除く必要はないのでは?とされる考えもあります。




 

耳下腺炎の症状と原因や治療について


耳下腺炎は、唾液を分泌する唾液腺の一つである耳下腺に炎症が起こる疾患です。そして、流行性耳下腺炎と反復性耳下腺炎の二つに分けられます。


流行性耳下腺炎は、左右の耳下腺が痛みをともなって著しく腫脹することが多いため、俗称、おたふくかぜとも呼ばれています。ムンブスウイルスの接触、唾液飛沫などによる伝染性の病気です。


大人がかかると耳下腺だけでなく、睾丸炎、卵巣炎などを起こし、不妊の原因になる場合があります。好発年齢は5〜9歳ですが、大人の場合は、症状も重くなる為注意が必要です。一度かかると免疫を獲得するので二度とかかりません。


反復性耳下腺炎は、肉体的疲労やストレス等、免疫力低下時に、口腔内の細菌が耳下腺の導管から侵入し、慢性的な炎症を起こすものです。10歳未満の子供に多く見られますが、大人がかかる場合は女性に多く見られます。


流行性耳下腺炎は、2〜3週間の潜伏期間の後、倦怠感などの前駆症状に続いて発熱、頭痛、片側または両側耳下腺に痛みを伴った腫脹が現れてきます。


耳下腺の腫れた状態は、3日ほどでピークを迎え、通常1週間ほど経過すると徐々にひいていきます。耳下腺は唾液の分泌に関係している為、食事時など、唾液の分泌が促されると痛みを感じます。


反復性耳下腺炎の場合は、流行性と同様に発熱、頭痛、耳下腺の腫れ等が見られます。炎症がひどい場合、腫れている耳下腺を押すと耳下腺導管開口部より膿が出てくる場合もあります。


反復性耳下腺炎の治療では、抗生物質や消炎鎮痛剤を服用が主になります。膿がたまっている場合は必要に応じて切開などの手術が行われます。一般に抗生物質の効果が現われると一週間以内に症状がおさまることが多いです。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)そのものに効果のある治療法はなく、対症療法が主体となります。カラダを安静にした状態で、鎮痛剤、解熱剤などが投与されます。

 



 

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