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手根管症候群の症状と治療について


手根管症候群は、正中神経の圧迫から痺れや痛みを起こす疾患です。手首の手のひら側には、手根管と呼ばれるトンネル状のヶ所があり、手根管の中を手指につながる正中神経が通っています。


正中神経がコントロールしているのは親指、人差し指、中指、薬指の4指で、手根管内で正中神経が圧迫されると、4指に、しびれ、痛み、ピリピリするなどの神経痛や指に力が入いにくい、小さな物がつかみにくくなる等の症状が現れます。


手根管症候群の原因は、手の使い過ぎやむくみなどから起こる慢性的な血流障害です。血流が悪くなると神経細胞が必要としている酸素や栄養が行き渡らなくなり、神経障害を招きます。


手を冷やす仕事(水仕事)等で手のひらを直接冷やすのは血流の悪化を招き、過労、精神的なストレス、睡眠不足等は、交感神経の緊張を招き血流障害の引き金になります。その為、生活を見なおして、血行を悪くしている原因を取り除くことが大切になります。


血流が改善してくると一時的に痛みやしびれが強くなる事がありますが、これは、組織の再生が更新している現象です。ひどい痛みが出ている場合は、ひどくならない程度に温める方法を選択しましょう。


手根管症候群が進んで神経障害まで現れている場合は、患部を温めるだけでは治癒へ導くことは難しく、手首から手のひらにかけて切開し、神経を圧迫している部分(靭帯)を切除する手術が必要になります。


靭帯を切除すると握力が一旦落ちますが、6ヶ月ほどで元に戻ります。特にリハビリは必要はありません。治療が遅れた場合は、靭帯の切除だけでは対処できず、腱を移動させる治療が必要になる場合もあるので、早めに専門医での診断を受けることも必要です。


 



 

前庭神経炎の症状と治療について


前庭神経炎は、耳にある前庭と呼ばれる神経の前庭神経に炎症が生じ、めまいや吐き気、嘔吐などをの症状を起こす疾患です。炎症の原因となる単純ヘルペスウイルスの感染が主な原因とされています。


めまいが起こる期間は比較的短いですが、めまいがおさまっても数日間は、頭部を急に動かしたりするとめまいが、たびたび現れてきます。


はじめは、炎症が出ている側とは反対方向にグルグル回る回転性のめまいや、一方向にだけ動くめまい回転性のめまいが起こります。その後、症状は軽くなりますが、頭部を左右どちらかに傾けた時に頭位性のめまいを起こします。


めまいの特徴として、視線を一定方向に固定した状態にすると緩和されます。回転性のめまいが現れるメニエール病の場合は、めまいと一緒に耳鳴りが現れますが、前庭神経炎で現れるめまには、耳鳴り症状は伴いません。


前庭神経炎から現れてくる眼振は、前庭神経炎が生じている耳とは反対の方向に、回転しながら水平に移動する感じで出てきます。めまいと同様に一定方向に視線を固定するようにすると症状が和らぎます。


バランスが取れなくなる事から、正常の歩行が困難になり、炎症を起こしているヶ所とは反対側に転倒することがあります。


急性のめまいの治療は、安静に寝かせて、前庭組織の機能を抑える薬を飲用したり、精神安定剤の投与になります。めまいが2〜3日続いている場合には、歩行することを促します。


再発予防として、利尿剤の使用、塩分少なめの食事療法が効果的とされています。適切な対処を行えば、前庭神経炎から出てくるめまいは、通常、数週間から数ヶ月経過すると自然と改善されていきます。

 



 

脳腫瘍の症状と治療や対処法について


脳腫瘍は、脳に発症する腫瘍の総称。小脳や脳幹などに腫瘍ができると平衡感覚を失うことからめまいの症状がでてきます。又、吐き気や頭痛の他に、モノが重なって見えたり、手足のしびれ、顔面の麻痺などの症状も見られます。


聴覚を司っている側頭葉の聴覚野に腫瘍ができると聴力障害が生じ、耳鳴りや難聴の症状が現れることがあります。又、聴覚野は、言語や視覚などの中枢にも密接に関係していることから、言語障害を起こしたり、難聴や耳鳴りなど、聴覚に関係する障害が出てきます。


脳腫瘍には、良性のものと悪性のものがあります。多くは進行の遅い、良性と言われていますが、良性であっても、治療が遅れると生命の危険も高くなると言われています。


悪性の腫瘍で多いのが、がんの転移から起こるものです。肺がんや乳がん、腎臓がんが発症していると、脳に転移をしやすい傾向にあります。原発性の脳腫瘍については、発症原因について、ハッキリとしたことはわかっていません。


耳鳴りや難聴、神経の麻痺、めまい、手足のしびれ、モノが飲み込みにくくなる等の症状は、腫瘍のできる箇所により様々ですが、腫瘍が次第に大きくなってくると、これらの症状も次第にひどくなっていきます。


症状がひどくなっている場合は、脳神経外科などで、鑑別診断を受けることが大切です。脳腫瘍の検査は、CTやMRIで検査をすれば、腫瘍の有無がわかります。


治療法は、腫瘍の摘出手術が行われます。腫瘍ができた場所によっては、手術を行うことが難しい場合もあります。症状により、放射線療法や化学療法が選択されます。治療を終えた後も、再発のリスクは常にあるため、定期的な検査を受けることが必要です。





 

くも膜下出血の原因と危険因子


くも膜下出血は、太い動脈の血管にできていた瘤が破れることから起こる疾患です。高齢者に多い、脳梗塞や脳出血とは違って、くも膜下出血は、働きざかりの年代、比較的若い層に見られます。


脳に起こる病気の中でも、特に生命のリスクの高い病気なので、前ぶれで現れてくる症状には、注意が必要です。瘤が脳動脈のどの場所にできるかによって、言葉が出にくくなったり、二重にものが見えてきたり、記憶力の低下などが出てきます。


実際にくも膜下出血を起こすと頭痛、悪心や嘔吐、意識障害、項部の硬直などがでてきます。


瘤の他にくも膜下出血の原因となる危険因子としては、タバコ、お酒、高血圧などの疾患があります。調査結果によると、喫煙の習慣があり、高血圧で痩せた体型をしている人は、発症リスクが高いとされています。


病気の発症は、時と場所を選ばず、一日、どの時間帯でも発症する危険があります。日中の活動期、眠っている時間外の発症比率は、同じ具合とされています。


くも膜下出血の場合、一度、瘤が破れてしまった場合、出血が止まっても再び、破れてしまう場合も多く見られるので、病状を観察して、手術による治療が行われます。

 

くも膜下出血の検査と治療法について


くも膜下出血は、脳動脈瘤が破れることで脳組織を覆っているくも膜の下部に出血する病気です。生命の危険を伴う疾患で、診断されたら、早急に脳外科的な治療が行われる必要があります。高齢者と比べて若い人に起こりやすいようです。


特徴的な症状は、激しい頭痛になります。出血症状の程度により意識障害も現れますが、意識障害も短時間のうちに意識の消失も伴う場合があったり、意識がハッキリとしている場合など様々です。


但し、意識がハッキリとしていても、出血状態も軽いということではありません。脳梗塞や脳出血のように、身体の片側に麻痺が起こったり、特定のカ所に障害が起こったりすることはあまりありません。


検査法は、頭部のCT検査になります。CT検査により、くも膜下出血の診断がつきます。CT検査が多く行われていますが、脳動脈瘤を正確に見つける為に、最も適した検査法としては、脳血管造影になります。


出血を起こしてから48時間以内の外科治療が必要になります。クリップを使用しての治療やカテーテル挿入からコイルを充満させての出血をストップさせ、再出血を防ぐ為の治療があります。


動脈瘤が再び破れないようにするための予防や処置も非常に大切で、常に血圧は低めに保っておく必要があります。痙攣を防いたり、脳浮腫に対しての対策もシッカリと行われる必要があります。


現在では、脳ドックによって、症状が現れていない破裂間瀬の脳動脈瘤を発見することが可能です。瘤が破れる前に、その為の対策をシッカリと行っておくことが尚のこと重要になってきます。



 

脳 神経系の病気記事一覧

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