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全身性エリテマトーデスの初期症状と生活上の注意点


全身性エリテマトーデスは、免疫系の異常により、全身の多くの臓器に障害が起こる慢性疾患です。膠原病の中では関節リウマチの次に多く、日本では3万人の患者がいると推定されています。


心臓、腎臓、皮膚、関節、肺など全身の多くの臓器に障害が現れるのが特徴です。20〜30歳代に多く見られ、そのうち90%が女性という事から、病気発症には、性ホルモンや遺伝、ストレス、紫外線などが関係していると考えられています。


初期症状として、全身の倦怠感、発熱、食欲不振、体重減少などの症状が現れます。又、レイノー現象も初期症状として現れることが多く、交感神経の過剰な働きで指先の血管が収縮し、血流の悪化から現れます。


両頬に羽を広げたような紅い斑点ができます。他にも、関節痛、関節炎などの関節症状、尿蛋白やネフローゼなどの腎症状、肺炎などの肺症状、心内膜炎などの心臓症状、貧血などの血液症状、口内炎や胃、十二指腸潰瘍などの消化管症状、痙攣、神経症などの神経症状などさまざまな障害が見られます。


全身性エリテマトーデスでは、慢性的に経過してよいときとわるいときを交互に繰り返します。日頃から、紫外線、感染症、ストレスなどに気をつけたライフスタイルが求められています。


薬による治療が主になります。、非ステロイド性抗炎症薬、副腎皮質ステロイド薬、免疫抑制薬を多様に現れる症状に応じて、組み合わせを変えながら処方されます。


完治は難しい病気とされているので、生活をする上で、症状の悪化を招かないようにする事が大切です。紫外線を浴びたり、他の薬の使用、感染症への注意と過労やストレスにも留意するようにしましょう。


服用しているステロイドを途中でやめるとリバウンドから重篤な状態になることがあるので注意が必要です。症状が落ち着いている時には、無理のかからない程度の運動は可能。

 




 

ミクリッツ病の症状と治療について


ミクリッツ病(ミクリッツ症候群)は、両側の唾液腺および涙腺が無痛性の腫れを伴った状態になる慢性疾患です。唾液の分泌障害とそれにともなう口の渇きが特徴で、全身の倦怠感を伴います。唾液腺の中では耳下腺に起こることが多いです。


ミクリッツ症候群は、悪性リンパ腫、白血病、膵炎、サルコイドーシス、結核、梅毒など基礎となる病気の本体がハッキリしている場合に呼ばれます。反対に、基礎疾患がなく、唾液腺、涙腺を腫脹させる原因不明のものをミクリッツ病と呼んでいます。


口の中が乾燥するシェーグレン症候群では、女性に多く見られますが、ミクリッツ病の場合は、男女差には差がありません。シェーグレンと同様に自己免疫疾患に関連していると考えられています。唾液や涙液の分泌に障害が認められ、口や目の乾燥が認められますが、乾燥感やそんなに強くありません。


腫れがひどくなってくると涙の分泌低下して、結膜炎を起こしやすくなったり、唾液の分泌が低下して耳下腺炎を起こしやすくなります。


初期の場合は、症状が軽ければ自然に良くなる場合もあり、予後は一般に良好です。但し、悪性リンパ腫へ進展するリスクもあるので、医療機関で定期検査を受けておく必要があります。


治療は、ステロイドを使用しての薬物療法が主になります。症状が唾液腺、涙腺に限られている場合は、非ステロイド性消炎剤を用いて経過観察をします。基礎疾患がある場合は、元になっている病気の治療を優先させ、対症療法が主になります。



 

関節リウマチの症状と自己免疫疾患


関節リウマチは、関節の痛みから始まる疾患です。リウマチの症状で初めに見られるのは、朝のこわばった状態です。起床時に、手がこわばった状態になり、握ることができない状態が1時間を超える場合は、関節リウマチの疑いがあります。


手足の指の関節から痛みや腫れが始まってきて、その後に、ひざやひじ、手首など次第に関節周囲に症状が拡大して、同時に身体の疲労感が強くなったり、倦怠感が取り除かれなくなります。


症状の進行にともなって、関節が変形して、動きが悪くなり、動きが制限されるようになります。リンパ節の腫れからはじまって、循環器、呼吸器、消化器系などの様々な臓器にトラブルが出てくるようになります。


又、関節リウマチは、自己免疫疾患とされていますが、細菌やウイルスが侵入してくると、身体内では、抗体をつくって、侵入物を攻撃することで、排除しようという働きが起こります。


一般に免疫の働きと呼ばれていますが、関節リウマチになると、免疫の働きにトラブルが生まれ、自らの関節を攻撃するようになり、関節の滑膜に炎症を起こすこととなり、その結果として、こわばりなどを生じることとなります。

 

膠原病の原因と症状について


膠原病は病名ではなく病気の総称です。身体を構成している細胞を支えているいるのが膠原線維です。膠原繊維に同様の病変が見られる病気を一まとめにしています。


膠原病は、身体の免疫系に何らかの異常が現れるために、血管や皮膚、筋肉、関節、内臓などの、結合組織に炎症を起こします。


まだ、どうして結合組織に炎症が起こるのか、その原因ははっきりとわかっていません。膠原病は炎症が現れる箇所によって呼ばれ方かわります。関節リウマチ、全身性エリトマトーデス、皮膚筋炎、全身性硬化症、結節性多発動脈炎などです。


膠原病に罹る人は圧倒的に女性に多く見られます。病気の種類によっては、およそ90パーセントを女性が占めるというものもあります。


膠原病は、身体の中に自己抗体というものが発生して、自分自身を非自己と認識して攻撃する自己免疫反応により起こります。自己免疫反応には、女性ホルモンのエストロゲンがかかわっているといわれています。


自己抗体がつくられるとき、それを助けるような作用がエストロゲンにはあるようです。妊娠や出産のしくみも影響するといわれています。


膠原病にかかりやすい体質もあり、更に紫外線や薬など、環境因子の原因が加わることで、病気を発生させたり、悪化させたりすることがあります。そのきっかけになる刺激はそれぞれの病気によってちがってきます。


膠原病で現れる代表的な症状として、全身に現れるものでは、原因不明の発熱、微熱が続く、体重が減少、疲労感、無気力。


筋肉や関節に現れる症状としては、こわばり、痛み、腫れなど。皮膚に現れる症状としては、赤い斑点、硬直やしこり、黒ずみなどです。また、手指が白や紫色に変色するなどがあります。


その他の症状としてはリンパの腫れや、下肢や顔のむくみ症状、喉の渇きや、目の乾燥などがあります。

 

膠原病 免疫記事一覧

  • 全身性エリテマトーデスの初期症状と生活上の注意点
  • ミクリッツ病の症状と治療について
  • 関節リウマチの症状と自己免疫疾患
  • 膠原病の原因と症状について