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直腸ポリープの症状と治療法について


直腸ポリープは、直腸内の粘膜が隆起しているものを言います。高齢者ほど多くみられ、他の消化器系のポリープと同様に欧米化した食事(動物性蛋白質)のとり過ぎが関係しているのでは言われています。


ポリープのなかには、がん化しやすいタイプのものや、出血から様々な障害を招くものもあるので、注意が必要です。自覚症状が見られないため、検診などで発見されることが多いようです。


サイズの小さなポリープは無症状のものが大部分。有茎性と無茎性の2つのタイプが有りますが、有茎性ではサイズが大きくなるにつれて、ポリープの表面が破れやすくなり、排便時に便がこすれて出血する事もあります。


肛門周辺にポリープができると、肛門の外に出てしまうこともあります。ポリープが一箇所に多くできてしまう状態になると、炎症状態もひどくなり、粘液を含んだ便が排出したり、痛みも便意も頻繁に起こるようになります。


ポリープのサイズが大きくなるに従って、がん化するリスクも高くなると言われています。有茎性ポリープについては、自然と茎が切れた状態になり、脱落したり、ポリープが壊死して肛門から排出され、自然に治癒することもあります。


内視鏡検査と手術の技術も進んでいることで、有茎性のポリープであれば、内視鏡を利用しながら、電メスやレーザーで患部を焼ききることとができますが、無茎性のポリープは、電メスやレーザーでは切除することができません。


がん化のリスクを避けるためにも、サイズの大きいポリープを発見したら切除する必要があります。また、ポリープが悪化していれば、手術による治療が必要になります。


内視鏡を利用して、ポリープを切除する場合は入院の必要はありません。術後1週間経過しても出血など特に異常がなければ、普段の生活にも戻れます。ただ、刺激の強い食べ物や飲み物を控えること、便秘には注意が必要です。

 



 

腸結核の症状と治療法について


腸結核は、結核菌に感染した人に起こります。感染すると腸に炎症が起こり、発熱、下痢、腹痛等を起こします。腸は肺と同様に結核菌に感染しやすく、腸管のどこにでも感染する可能性があります。


結核菌のはいったたんを飲み込んでしまうことで、腸管の粘膜に潰瘍にそっくりなものができてしまう事から発症します。腸管のなかでも特に多く見られるのが、盲腸や回腸、上行結腸などで、感染が広範囲に及ぶ場合もあります。


腸結核になっても、腸結核特有の症状はありません。症状には、回盲部(腹部右下)を手で触れてみると硬いしこりのようなものがあるのがわかります。


朝夕に粘液を伴った便や血便を伴った下痢が起こります。全身に及ぶ倦怠感、疲労感、体重減少や胃の痛み、発熱や食欲の減退が見られます。


検査には、便の検査やX線や内視鏡を使った検査、他に感染したされるヶ所の組織を採取し、培養後に結核菌の有無を知らべるものなどがあります。


血液検査では炎症を起こしている事からCRPの上昇が見られます。症状がよく似た慢性の炎症疾患である、クローン病との識別も重要です。


腸結核であることの診断がつけば、治療法としては、抗結核薬を使用します。炎症や潰瘍から腸管の幅が狭まっていたり、穿孔から腹膜炎、重症の出血がある場合は、手術をする事もあります。





 

過敏性腸症候群は食事とストレス管理で対処


過敏性腸症候群は、腸管自体には特に異常が認められないのにもかかわらず、便秘、下痢腹痛、ガスがたまるなどの症状を伴う疾患です。現れる症状によって、主に3つのタイプに分けられます。


コロコロとした固い便を少しだけ便秘型、強い腹痛の後で粘液性の下痢便をする下痢型、腹部に重苦しい痛みがあり、数日間便秘状態が続いた後に下痢が数日間続く、便秘と下痢が交互に現れる不安定型です。


過敏性腸症候群は、腸自体にはダメージを受けていないので、多くはストレス管理や食事療法を行う事でコントロールすることができます。特に消化管は自律神経の支配を強く受けているので、ストレス管理が大切。


ストレスを受けると交感神経が緊張して副交感神経の働きが抑えられるため、便秘になったり、消化機能が低下して食欲もなくなってしまいます。身体は、交感神経緊張状態から逃れようとして、副交感神経反射を起こして腸管の蠕動運動を促し、腹痛や下痢がもたらされる事になります。


ストレスが一過性であれば、自律神経のバランスは回復して症状もなくなりますが、1月単位で症状が持続した状態であれば自律神経は乱れたままになり、下痢と便秘を繰り返すようになります。過度な緊張を感じる事象については、前もって対処する必要があります。


食べ物の管理は、お腹の不調を生じさせる食べ物の特定が必要です。自分なりのパターンがあるため、詳細な記録でなくても、お腹の不調を感じた時には何を食べたかの記録をとっておくことが大切になります。


腸内環境を整えるのに効果的とされる食物繊維も、下痢や便秘の他に張りを感じる人にとっては、負担となる場合もあるので、摂取量については注意が必要です。水溶性食物繊維は下痢の改善に、不溶性食物繊維は便秘の改善に役だちます。


夜更かしは自律神経のバランスを乱す元凶です。最低でも12時前までに床につく事が大切です。体は積極的に温めたほうが良いので、カイロでお腹を温めたりするのも効果的。又適度な運動は、ストレス緩和や腸の働きに刺激を与えてくれ、過敏性腸症候群の改善に役立ちます。

 



 

虫垂炎の症状と治療について


虫垂炎は、大腸の一部である盲腸の先端部である虫垂が炎症を起こした疾患です。虫垂が閉塞する事で、内部で細菌が繁殖したり増えたりする事で発症しますが、現在のところ虫垂が閉塞する原因はわかっていません。


炎症が進行すると虫垂の組織が壊死し腸管に孔が空いた状態になる事もあり、そこから胃液や膿等が腹腔内に流出していき腹膜炎を起こしたり、重症化すると生命の危機を招く場合も出てきます。


激しい腹痛は、虫垂炎の主な症状です。初めは、みぞおちの周囲に痛みが起こり、しだいに右下腹部へと移行していきます。腹部全体の痛みから、右下腹部の痛みがひどくなる事もあります。


腹痛は、時間とともに強くなり、身体を動かすと響くようになり、吐き気や嘔吐、発熱等を伴うようになります。症状が出てしばらくすると一時的に痛みがやわらぎ、強烈な痛みが再び起こる事がありますが、その場合は、腹膜炎を起こしている可能性が高いとされてます。


症状が軽い場合は抗菌薬を使用した治療だけで治癒していきますが、症状によっては手術が必要になる場合もあります。現在行われている手術は、腹部に孔をあける腹腔鏡手術(内視鏡手術)が主になっています。手術を行うと通常は、5〜10日程度の入院が必要になります。


医師により、薬で散らすよりも危険な状態を避けるため、虫垂炎が見つかったら虫垂を切除したほうが安全とする判断もあるようです。


乳幼児や高齢者、妊婦の場合は、ハッキリとした症状が現れにくい為、発見が遅れる場合があるようです。発見の遅れから腹膜炎へと病気が進行し重症化してしまう事があるので注意が必要です。





 

慢性下痢の症状と原因となる病気について


慢性下痢は、繰り返し下痢が起こり、症状が2週間〜1ヶ月以上も続くものを言います。慢性下痢となる原因は、細菌やウイルスによるもの、腸の炎症からくるもの、腸管の運動の低下や反対に亢進から起こるものなど様々です。


ストレス社会を背景に、最近増えているのが過敏性腸症候群から起こる下痢です。大腸に病気や障害が出ていないのに腸管の運動機能異常から下痢や便秘の症状を繰り返し起こすのが特徴です。


下痢の症状が続いても一回の排便量は少量で、内視鏡検査や便潜血検査を行って腸の状態を調べても、原因がハッキリせず、長期にわたり下痢が続くような場合には、過敏性腸症候群になっている場合が考えられます。


慢性下痢の症状に併発して発熱、血便、体重減少が見られる場合は、大腸がんや潰瘍性大腸炎やクローン病等の重篤な病気が関係している事も考えられます。


潰瘍性大腸炎を発症している場合、下痢の症状は、慢性的に繰り返す頑固なもので、血便が出ている場合は、体力も消耗します。薬剤で治療すると、症状は改善しますが、治癒しても再発するケースが多く見られます。


クローン病では、潰瘍や炎症が大腸や小腸にも及ぶため、食べたものがうまく消化されず、頻繁に下痢の症状が続きます。潰瘍性大腸炎よりも血便は少ないですが、突然、肛門から多量の出血を起こす事もあります。


大腸がんから慢性の下痢になっている場合は、肛門に近い下行結腸や直腸にがんの塊が現れた時です。小腸から送られてきた、粥状の内容物は徐々に水分を吸収されてちょうどこの下行結腸あたりで便になります。


がんの塊があると、便が通過する通路が狭まる事で、便通も悪くなり便秘を起やしやすくなります。腸管は便を排泄しようと活発になる為、便の移動が早くなり、十分な水分が腸から吸収されずに肛門迄送られる為、下痢を起こす事になります。


こうした悪循環から、大腸がんになると慢性的に下痢の症状を起こす事になります。





 

大腸・小腸の病気記事一覧

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