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胃潰瘍の原因とストレスとの関係


胃潰瘍の原因として大きな影響を与えているのがストレスです。胃は精神の状態に強く影響を受ける臓器で、過度なストレスを感じるライフスタイルを送っていると胃潰瘍になる確率は高くなります。


胃液は、食べ物を消化して、アミノ酸や脂肪酸に分解します。胃の働きが悪くなり胃粘膜の抵抗力が弱っている時に、胃液が自分の胃や十二指腸の粘膜を一部分を自己消化してしまいます。


胃液に含まれている蛋白質の分解酵素と、胃の粘膜を保護している粘膜細胞の間に攻撃と防御の綱引きが行われます。胃潰瘍ができるのは、攻撃と防御のバランスが保てなくなり、均衡を失った結果です。


このバランスを崩す最も大きな力がストレスです。精神的ストレスがかかってくると、脳のなかにある視床下部の自律神経中枢が刺激されます。


自律神経の副交感神経が刺激で興奮すると延髄の迷走神経から胃壁に刺激が伝わるようになります。胃壁に刺激が伝わると結果として胃液の分泌が急激に増えてきます。


交感神経が興奮すると、脊髄にある内蔵神経から胃に刺激が伝わります。そのため胃の血管が収縮して血液の流れが悪くなり、胃の粘膜をおおっている粘液が少ししかつくられなくなってしまいます。


交感神経のもう一つの経路では、下垂体の前葉が刺激をうけて副腎皮質刺激ホルモンが分泌されますが、このホルモンは、副腎で、副腎皮質ホルモンを分泌させます。胃液の分泌量が増え、胃粘膜を保護する粘液はますます減っていきます。


ストレスから攻撃側因子の胃液が増えていくのに対して、防御因子の粘液がた不足した状態になるので、胃粘膜は防御能力喪失して自らの胃液によって自己消化されて、結果として胃潰瘍になります。


ストレスを感じたら、リラックスする時間や場所を設けることが必要です。時間的な余裕が取れない場合は、自律神経免疫療法で提唱されている指もみで物理的に神経をリラックスさせることが大切です。

 

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